VB6移行プロジェクトを難しくする3つの見えにくいリスク

多くの VB6 移行プロジェクトが難しくなる理由は、コード変換だけにあるわけではありません。 

本当の複雑さは、業務ロジック、システム間の依存関係、運用上の知見、そして移行に伴うリスクを、初期段階から十分に把握し、管理できていない場合に表れます。そのため、移行プロジェクトでは、当初の想定以上に、時間、コスト、関係者間の調整が増加します。  

初期に見落とされやすい課題 

移行プロジェクトの初期段階では、構文変換やツール選定のように、定義しやすく、測定しやすい領域に注目が集まりがちです。 

これらは重要な出発点です。 

しかし、それだけで移行全体の課題を捉えられるわけではありません。 

VB6システムの背後には、長年にわたって蓄積された業務ロジック、モジュール間の見えにくい依存関係、そして現場の運用を支えてきた知見が存在します。 これらが早い段階で整理されていない場合、移行は次第に予測しにくくなります。小さな変更が想定外の箇所に影響することもあります。修正内容の検証に時間がかかることもあります。既存システムが本来どのように動くべきだったのかを確認するために、チーム間の調整が増えることもあります。 

既存システムの中にある知識を理解し、整理し、次の環境へ確実に引き継ぎながら、移行リスクを丁寧に管理していくプロセスが求められます。 

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VB6移行の背後にある本当の課題 

VB6移行で本当に避けるべきなのは、コード変換そのものの失敗だけではありません。より注意すべきなのは、既存システムに蓄積された業務ロジックが正しく引き継がれず、移行後の動作にずれが生じることです。  

実際に、Newwave Solutionsが支援したあるVB6移行プロジェクトでは、既存システムの業務ロジックを理解し、影響範囲を確認しながら移行を進めました(AIによる分析・修正候補の提示を含む)。その結果、20万行以上のVB6コードを対象に移行検証を実施し、約90%のコンパイルエラーを安定化、手動リファクタリング工数を最大80%削減できる可能性を確認しています。 

業務ロジックを正しく守りながらVB6移行を進めるためには、以下の3つの視点を確認することが重要です。 

■ 技術的な複雑性 

技術的な課題は、既存システムの全体像を十分に確認しないまま変換を始めた場合に表面化しやすくなります。 

  • システム全体の調査が十分でないまま変換が始まる 
  • 機能間や外部システムとの依存関係が整理されていない 
  • 移行前の基準となる動作確認や比較検証の準備が不十分 

ビジネスへの影響: 

既存ロジックの把握が不十分なまま移行を進めると、移行後の動作差異が発生し、業務処理の正確性や運用効率に影響します。後工程での追加検証や修正が増え、移行期間とコストの拡大にもつながります。 

■ 知識共有と認識合わせの課題 

VB6システムでは、業務ルールが必ずしも文書として整理されているとは限りません。長年の運用の中で、コードの中に組み込まれ、現場の経験によって理解されていることもあります。 

  • 既存システムを深く理解している担当者が限られている 
  • 業務ルールがVB6コードの中に埋め込まれている 
  • 知識の引き継ぎが十分に行われていない 
  • 日本側の担当者、オフショア側の開発チーム、BrSEの間で認識のずれが生じることがある 

ビジネスへの影響: 

業務ルールの理解が一致していないと、移行後の動作差異が発生し、業務判断や運用結果に影響します。業務ロジックの可視化に関係者の時間がさらに必要となり、人件費や開発コストの増加につながります。 

■ 管理体制とリスクの見える化 

移行では、範囲、変更、リスクをどのように管理するかも重要です。 

  • 移行とモダナイゼーションの境界が曖昧になる 
  • 切り替え計画や切り戻し方針が明確に準備されていない 
  • 関係者がリスク管理の状況を把握しにくい 

ビジネスへの影響: 

管理体制が不十分なまま移行を進めると、判断の遅れ、対応範囲の拡大、進捗状況の不透明化につながります。その結果、移行期間が長期化し、追加の開発・検証コストや関係者の調整負担が増加します。  

Bloor Group によると、データ移行プロジェクトの 80%以上が、予定期間または予算を超過しています。平均して、コスト超過は 30%、期間超過は 41%に達するとされています。 

Newwave SolutionsのVB移行アプローチ 

Newwave Solutionsでは、移行プロセス全体を通じて、AIとエンジニアが連携しながら進める構成を採用しています。 

CodeShift VBは、構造化された変換、AIによる分析支援、エンジニアによる確認、継続的な検証を組み合わせることで、レガシーシステムをより慎重に、状況を把握しながら移行できるよう支援します。 

■ 部分的な修正ではなく、全体を見据えた移行プロセス 

移行は、既存VB6システムの評価から始まります。システム構成、依存関係、リスクを確認したうえで、構造化された変換、安定化、検証、展開準備、追跡管理へと進みます。 

このプロセスの中で、AIは分析や修正提案を支援し、最終的な確認と判断はエンジニアが行います。 

VB6移行プロジェクトを難しくする3つの見えにくいリスク

部分的な修正ではなく、全体を見据えた移行プロセス

■ 技術的なばらつきを抑える 

移行中は、過去の類似ケースや修正履歴を参考にしながら、修正方針を整理します。 

  • 類似エラーを過去の修正パターンと照合する 
  • AIがコードの前後関係を踏まえて修正候補を生成する 
  • エンジニアが内容を確認したうえで適用し、再ビルドと検証を行う 

これにより、場当たり的な対応や、繰り返しの調査作業を減らしやすくなります。 

その結果、修正内容の一貫性を保ちやすくなり、移行後の予期しない動作差異も抑えやすくなります。 

■ 知識の見える化を支援する 

VB6システムでは、業務ロジックが複数の機能に分散し、コード内部に深く組み込まれています。移行時には、以下のような形で理解を支援します。 

  • エラーをコード全体の流れとあわせて分析する 
  • 機能同士の関係や処理のつながりを把握しやすくする 
  • エンジニアが「何を修正するか」だけでなく、「なぜ必要か」も確認できるようにする 

これにより、属人化していた業務知識を整理し、チーム内で共有しやすくなります。 

■ 管理とリスクの見える化を維持する 

移行品質は、変更内容をどのように確認し、管理していくかも重要になります。 

そのため、CodeShift VBでは以下を重視しています。 

  • AIによる提案をエンジニアが確認してから適用する 
  • 再ビルドと検証を段階的に繰り返す 
  • 移行全体を通じて記録と報告を継続する 

これにより、関係者は「何が変更されたのか」「なぜ変更されたのか」「リスクがどのように管理されているのか」を把握しやすくなります。 

AIは人の判断を置き換えるためではなく、情報整理や調査負担の軽減を支援し、大規模で複雑なレガシーシステムの移行品質を、より確実に維持するために活用されています。 

VB6移行支援における実績 

CodeShift VBは、変換精度、エラー対応、エンジニアリング工数を慎重に管理する必要がある、複雑なレガシー環境でのVB6移行を支援するために開発されました。 

AIによる修正支援とエンジニア主導の検証を組み合わせることで、CodeShift VBは以下のような成果を確認しています。 

  • AIによる修正支援により、約90%のコンパイルエラーを安定化 
  • 複雑なレガシーシステムにおいて、20万行以上のVB6コード移行を検証済み 
  • 手動リファクタリングの工数を最大80%削減 

これらの実績は、AIがエンジニアの判断を置き換えるものではなく、繰り返し発生する修正作業を減らし、エンジニアが検証、ロジック確認、安定した移行に集中しやすくするための支援であることを示しています。 

既存の業務ロジックを守りながらVB6移行を検討されている企業様は、CodeShift VBの詳細をご覧ください。 

 

※ 次回の記事では、CodeShift VBの実際のケーススタディをもとに、具体的な移行支援の内容を解説します。ぜひ次回もご覧ください。 

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To Quang Duy(トー・クアン・ズイ)氏はベトナムの大手ソフトウェア開発会社であるNewwave SolutionsのCEOです。彼は卓越したテクノロジーコンサルタントとして認められています。LinkedInやTwitterで彼とつながりましょう。

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